「咲良のど乾いちゃったね。」
「コンビニ混んでるし、どっか
自販でも行く?」
「わたし、あのコンビニにある
オレンジ100%がいいなぁ。」
香がコンビニを指さす。
「咲良ぁ。稔や長谷川先輩達も何か飲むと
思うよ。」
「そうだね、 わたし聞いてくる。」
「えっと、稔君はコーラで、衛はコーヒー
のブラック。香はオレンジ100%で・・・。」
「俺買ってくるけど咲良は?」
「わたし・・・。見てから決めたい。」
「そうするか。」
こんな時自分の優柔不断がイヤになる。
せっかく衛が気使ってくれたのに・・・。
「わたし、行ってくるね。」
「稔、咲良と行ってジュース持ってやって。」
「あぁ。 わかった。」
てっきり衛がくると思ったんだけど。
きっと衛もそのつもりだったと思う。
だけど、香が先頭切って声出したから
わたしの後ろをズボンのポケットに
手突っ込みながら稔君がついてくる。



