「ひゅーーーーー ドーーーン!!!!」 大きい音が真上の方から 聞こえてくる。 円を描いて大きく広がる 色鮮やかな夜空の花。 衛と手をつないだまま 空を見上げる。 次から次と打ちあがっては散っていく 花火になぜか切なさを覚えた。 今までならこんなふうに考える ことなんてなかったと思う。 だけどなぜかそう感じちゃったから。 繋がってる衛の手が離れないように ギュッと力を込めて握りしめた。