髪も綺麗に盛れた。
浴衣に袖を通すと気持ちが
なぜかピーンと張る。
帯もギュウギュウと締めて
フーと息を吐く。
今年新調した浴衣は、白地の生地全体
に薔薇があしらわれている。
浴衣を身にまとい姿見の前でくるりと
回ってみる。
「咲良可愛い♥。」
香から聞こえる歓喜の声。
「ありがとう。そういう香だっていつもより
大人っぽい。」
「そう。 稔喜んでくれるかな////」
香が頬を赤らめた。
さっき香が言っていた
「稔とお泊まりだから・・・。」
って言葉が頭の中にフって浮かんだ。
こっちまで恥ずかしくなって
顔が赤くなっていくのを感じた。



