「わたし、香の家に
泊めてもらうよ。次の日はうちに
泊りに来てもらったりして・・・。
いいでしょう?」
「香ちゃんが一緒なら・・・。
でも八重おばあちゃん寂しがるわねぇ。」
ママが頬杖ついてため息ついちゃってる。
ごめんねママ。
心でね。手を合わせて謝った。
「浴衣は自分で着れるわね。
和室に掛けておいたから。」
「うん。」
八重おばあちゃんに
「おなごは
浴衣ぐらい着れないといかんよ」って
ママとふたり特訓された。
八重おばあちゃんは着つけの先生。
教えるときはけっこう厳しくて
不器用なわたしは半泣き状態だったっけ。
でもでもそのおかげで、ママがいなくても
浴衣が着れるよ。
八重おばあちゃんに感謝だよ。



