真っ青な空と海。
海に浮かぶわたし達。
まわりに人がいないのを確認した
衛が顔を近づけてくる。
わたしは、そっと瞳を閉じた。
わたしのファーストキス。
ちょっぴり潮の香りがしてしょっぱくて。
重なったくちびる。
長く優しく。
早まる鼓動をおさえられなくて。
このドキドキが衛にまで聞こえそうで。
「咲良大丈夫?」
くちびるが離れ、衛がわたしを覗き込む。
照れくさくて衛の顔まともに見れない。
「よし。よし」
衛が頭を撫でてくれる。
いつも子ども扱いされてしまう。
でも、急に衛みたいに大人になれなくて。
嫌いにならないでね。
見捨てたりしないでね。
わたしは、衛の腕をギュッと掴んだ。



