「行くよ。」 衛に背中を支えられながら 3年生の校舎を後にする。 「咲良。あいつらに なにもされなかったか?」 「うん。」 「咲良は無防備すぎんだよ。」 「ごめんなさい。」 「あんまり心配させるなよ。」 衛の言葉のひとつひとつに ドキドキする。 衛の態度や表情に心臓を締め付けられる。 わたし、衛のこと大好きだよ。