叩かれる!! わたしはとっさに屈みこんだ。 でも、その手はわたしに触れることすら なかった。 「ドカッ!!」 何かが大きくぶつかる音で ギュッと閉じていた目を開ける。 「キャー!!!」 同時に廊下に響く悲鳴。 目を開いたわたしの視界に飛び込んで きた映像。 それは、さっきまでわたしの手を 引っ張って離さなかった・・・。 わたしのこと叩こうとした男子生徒 が壁まで吹飛んでる映像だった。 男子生徒の口角から流れる真っ赤な血 がはっきりと目に焼きついた。