「こんなこと頼むのおかしいって
わかってる。でもお願い。
佳奈に長谷川君を返してあげて。」
返してとか言われても
そんなの無理…。
わたしの判断だけでそう簡単に
あっちからこっちみたいなこと
出来ないよ。
だって何より
わたしは衛が好きだから・・・。
たとえ明日、佳奈先輩と同じ
めに遭ったとしても。
それでも衛を好きって気持ち
止められない。
「すいません。 わたしには
返すとか返さないとか考えられません。
ま・・長谷川先輩と話してもらえませんか?」
わたしは、香の腕におもいっきり
つかまりながら、小さな声で訴えた。
そんなのわかってるわよ!!
そんな顔の先輩達。
敵に回しちゃったかな・・・?
でも・・・。それでも・・・。
わたしに頼むのは筋違いでしょう?
わたしの意思は変わらない!!



