「ただいま~。 おまたせ。」
ママ今日は早い。
「早かったのね。」
「だって、命の恩人さんに手料理
作らなきゃ。 ゆっくりしててね、」
ママが彼に微笑む。
「テスト勉強見てもらってたの。
あの人、同じ高校の3年生だったの!!」
「そうなの。 ごめんね。
咲良のに勉強教えるの大変だったでしょう。
誰に似たのかおバカさんだから。」
「いえいえ。
こちらこそ、図々しく夕飯まで
ごちそうになってすいません。」
「何にもないけどいっぱい
食べて言ってね。 ほら咲良手伝って!!」
ママにキッチンに呼ばれる。
好きだけど苦手な料理。
ママみたいにスピーディーに
おいしい料理が作れたらなぁって
いつも思ってしまう。
不器用なうえおバカなわたし
取りえ無しみたいな・・・。



