「俺にはあなたと話すこと なんてありませんよ。」 俺はあいつの手を払いよけた。 「咲良から聞いたんだ。」 やっぱり咲良は話していたんだね。 こいつは何て答えた? その場をどんなふうに言い繕った? そして今度は俺を言いくるめよう って魂胆なんだろう。 うす汚いあんたなら やりそうなことだよな。 俺が、あいつを部屋に案内しようと した時だった。