俺は後ろを振り向いた。 くちびるを噛みしめ、流れる 涙を拭いながら、それでも 真っすぐ俺を見ていた。 何も知らないお前が羨ましいよ。 真っすぐな瞳で、俺を見れる 咲良が・・・。 お前が幸せに愛されて 過ごしてきた事は、 咲良、お前を見てれば わかるよ。 だから余計に許せなかったんだ。 あいつを。 あいつの家族を。 あいつの幸せを。