LOVE♥ハンター  ~愛すれば愛するほど


 俺を待っていたんだろう。

校門の前に咲良の姿を見つけた。


俺は、横ではしゃぐ彼女の言葉に
適当に付き合った。


別に今横にいるのは誰でもよかった。


たまたま、こいつだっただけ。


咲良を傷つけることだけが
目的だったはずなのに、今にも
その場に倒れてしまいそうな咲良
の表情に、全てを忘れて咲良の
そばに駆けていきたいと思う
衝動が頭をかすめる。


そんな俺を引きとめるかのよう
に、俺の手はギュッと
握りしめられた。



俺は、咲良を無視するように
その横を素通りした。