「紅茶でよかったですか?」


彼の待つリビング。



グラスの中の氷が

 涼しい音をたてる。




 「ありがとう。そういえば
自己紹介まだだったね。」

 「はい。」


 「俺、長谷川 衛18歳。
北西高校3年。」


 「高校、わたしも北西です。
わたしは百瀬咲良 1年です。」


 「お互い私服だったから高校
一緒なんてきづかなかったね。」 


 「本当そうですね。」



 「テスト勉強進んでる?
もうすぐ期末でしょう。
俺でよかったら食事のお礼に
勉強みてあげるけど。」


 「えっ!!本当ですか!!
でも、わたし本当にバカ
だから呆れないでくださいね。」



あぁ知ってるよ。
咲良のことは何でも。

どうやって近づくか時間をかけて
計画をねった。

君に近付くためにわざわざ転校して
来たんだから。


同じ高校も偶然ではないんだよ。


すべてはあいつを苦しめるため。