咲良の自宅前。


咲良と繋がれた手。


咲良の体温が俺に流れ込む。


 「じゃぁ。」

俺は咲良にいつものように別れを
告げる。


いつもとちがうとしたら
これが咲良と交わす最後の別れになること
ぐらいか。


笑顔で手を振る咲良の姿がやけに
目に焼きついた。