愛しのエリー【ホラー短編】






「待…て…、お願…」




その声に紗希の胸は痛んだ。


にじんでぼやける視界。


止まることはできなかった。



公園を抜け、走り続ける。





「ヤァああああアァアアあああ!!!!!」





先生の金切り声が響いた。




それでも、紗希も航平も、誰もふり返ることなく走り続けた。