香奈枝の声で我に返った紗希は、席に急いだ。 さっきの先生の言葉、聞いたのはあたしだけ? 香奈枝も悠二も航平も、何も疑問に感じてる様子はないまま、席に着いていた。 エリーって、例の幽霊…? 先生は『愛しのエリー』を知らないって言ってたのに。 一体、何だったんだろう。 モヤモヤとした思いが、紗希の胸に広がった。