幻の夢花火

そんなある日
もう夏休みに入り二週間ほどたった八月

おばあちゃんが眼を覚まし、立ち上がった

約束を果たさなくては・・・
花火を見に行かなくては・・・

と言いながら

ナースコールを押そうとした私を突き飛ばしどこかに行こうとするが何年も寝たきりだったので足がもつれている。

眼はどこか遠くを見ているようで怖かった




モニターを見て駆けつけてきたお医者さんが、おばあちゃんを眠らした後
お兄ちゃんを呼んで来てくれるまで私はガタガタ震えていた