玄関を開けるとスーツをビシッと着た田崎さんが立っていた

ニッコリ笑ってお土産のケーキを渡してくれた

"幸せになるぞ!麗奈"

そう言って私の頭にポンと手を乗せて先にリビングの中に入っていった


『お久しぶりです。色々ご心配かけました…
事件も総て解決しました。
細かい事はこれからまだありますが、とりあえず一段落です。』


『まぁ よかったわ。さぁ立ってないで中にどうぞ
麗奈…田崎さんにコーヒーお出しして』

………………………
………………

キッチンに立って田崎さんを見る

両親と家族は事件の最中どんな状況だったか話をしていた

決して太っていなかった田崎さんがゲッソリ痩せてしまう程の仕事は家族は皆驚いて聞いていた

殉職した方の話になった時私はコーヒーとケーキを持って席についた


……………
………

『殉職した警察官は俺と同期でした。
彼の妻も元警察官で二人とも同僚で…
彼らの結婚式には発起人もしました。

だから、こんな形で彼を見送るなんて…やり切れなかったです。

余計に気持ちが先行して身体を労る事まで気が回らなかったんです。
麗奈に…彼女に連絡取る余裕も無くて…』