『ちょっと中に入って…省吾に連絡するからね』

田崎さんは私を片手で抱きしめたままお兄ちゃんに電話する

『省吾?悪いなまだ仕事中なんだろ?………
あぁ……悪いんだけど後から家に行くから自宅で待ってて………そう……
麗奈の話し聞いて……
あ?……わかった』


『麗奈予定変更 ここで話し聞く。それで後から麗奈の家に行って泊めてもらうから』

!!へ?
驚く私に"ん?"と首を傾け
『沢山話す事ありそうだな…』

と言って私を抱っこしてソファーに座る

『あの…近いんですが…
真面目な話しするし…私そっちに座ってもいい?』

『ダメ』

『えっと…ほら!私重いし…』

『重くないよ』

『ん〜話し合いだから!その…』

『麗奈…お願い。こうしていたいから…このままで…』

『まずは麗奈の話しから聞かせて。何かあったんでしょ?』


私はゆっくりと窓口に来た話しと水野沙織の妹が知り合いだと言う事、ファミレスの事、メールの事を話しした

それは田崎さんの想像を超えていた様で途中から相槌打つ声すら聞こえなくなった

私を抱えていた腕に力が入る

田崎さんの怒りが伝わってきた