『わぁ 夜の港って綺麗ですね 昼間は工場ばかりで綺麗なんて思わないけれど、夜は工場の色んな色のライトが光っていて綺麗』


『でしょ?
夜の海は暗すぎるから俺はこっちの方が好きなんだ』


港に車を止めて外に出た

遠くに大きな客船が停泊されていてライトアップされた船体はとても幻想的だった


『寒くない? あんまり長居したら省吾に怒られるかな?
ちょっと電話してくるわ…
あっ歩き回ると危ないからそこのベンチに座ってて』


と、言って田崎さんは少し後方に移動して電話をかけている


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しばらくしてベンチに戻ってきた田崎さん


『お兄ちゃん何か言ってました?』



って聞いたら
大丈夫…
と、苦笑いしているだけで何も話してくれなかった