「でも、そこが千里の良いトコかもねーっ」

「そう?ありがと」


ニパッと笑う恵美に私は微笑んだ。


―――――――・・・



「えぇ~・・・、じゃあこの問題をー・・・」




暖かい日差しが降り注ぐ、教室。


先生の声が心地良く感じる。


丁度窓際で良かったなぁなんて思う。


もう一つの理由は秋人くんが隣だから。




大嫌いな水曜日の、3時間目の数学の授業も好きになれた。





―でも、いくら隣でも遠いモノは遠い。



机はぴっちりくっ付けないから幅が広く、憂鬱。


小さい頃はもっと近くで笑い合って居れたのに―――。