ばたん。

「お待たせいたしました。店長の阿部将希です。」

若くてかっこいい人。

『神谷です。よろしくお願いします。』

緊張で声が小さくなる。

「あれ、蛍光灯きれてる…。ちょっと待ってて。」


どうしよう。
うまくしゃべれないよ。



「もぅ阿部さん、俺品だしやってたのに!!」

「ごめんごめん。ちょっとやっといて。」

「わかりましたよ。…ってあれ、あんた濡れてるぢゃん。」

…え?
あたし?
ぼーっとしてるといきなり頭にタオルがかかった。

「風邪ひくよ。ちゃんと拭きなよ。」

『…あ、ありがとうございま、す。』

その人は蛍光灯を変え始めた。
借りたタオルを使って頭を拭く。

「坂本くんありがとう。もぅ倉庫行っていいよ。」


坂本と呼ばれた人は古い蛍光灯を持って部屋からでていった。