彼女は目に涙を溜めて、去っていった。





その後ろ姿は、凄く可哀相だったけど。




こんな俺と付き合うより、よっぽど良いと思った。












そして数日後。





生物室に居た俺は、校庭の隅で友達とお昼を食べているこの前の彼女を見つけた。







『野々村幸正ってさ、やっぱ顔だけだったしー。性格超悪かったぁー!』



















所詮こんなもんなんだ。



俺がもしのあの時、オッケーしていたら。



彼女は俺のことを良く思ってくれて、傍で笑ってたかもしれない。



でも、ノーと言った俺はもう。



彼女の中では悪者にしかすぎない。