16歳と19歳。

僕と君との間にある国境。

3歳差と言う名の国境は、大きい。

ただでさえ、大きな国境なのに、もう1つ僕と君との間にある国境。

それは、“幼なじみ”と“恋人”。

その国境は、遠いようで、近い。

大きいようで、小さい。

そんな、曖昧な距離。

「あーつーいー!」

扇風機に向かって叫ぶ君――夏美に、苦笑いを浮かべるしかない僕。

「つーか、俺ン家にくる必要なくね?」

本当の気持ちを隠し、わざと突き放したように言う僕。

矛盾してるとは、まさにこう言うことを意味してるんだと思う。