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――“ありふれた日常”とは、よく言ったものだ。



ありふれた日常と言える今こそ、本当に幸せすぎて困るくらいなのだから…。




「亜実ぃ、お弁当はいらないの?」


「あー、ダメぇえ!」


「ふふっ、はいはい。バッグに入れようか?」


「ううん、ありがとぉ」


慌てんぼうがチャームポイントな亜実ちゃんを、今日も笑っている奥さん。



すっかり大きくなったお腹が苦しいのか、亜実ちゃんは自分でバッグへ入れている。



何も言わなくてもフォロー出来るトコロは、やっぱり姉妹のなせる技かもしれない…。




「ねぇ、大和…」


「ん…って、大丈夫か?」


「うん。ちょっとはお腹が張るけどね」


そんな光景を微笑ましく眺めていると、今度はコチラの方へゆっくりやって来た真咲。