俺の竹刀は恭介に軽々と払われ、今度は胴をとられた。

「あいかわらず、よえぇなぁ」

俺は恭介の嫌味を無視して再び斬りかかった。

またも軽々と竹刀を払われ面を打たれた。

なんどかかっていっても一合と切り結ぶ事もできずに面、胴、小手を打たれ続けた。

頭はガンガンするし、腕はズキズキ痛み、竹刀を持つ力が入らなくなってきた。

久しぶりに防具をつけて動き回っているせいか、息を苦しくなってきた。

「帰れよ」

「今さらお前の居場所はここにはねぇよ」

俺は悔しくて、恭介に力いっぱい体当たりをした。

恭介は俺の体当たりを正面から受け止め、つばぜり合いの形になった。

「貧弱なんだよー!」

叫びながら恭介は俺を押し戻した。

踏ん張りがきかず、ヨタヨタとしている俺の隙を恭介は突いてきた。

文字通り。

「つきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

首のあたりに激痛が走り、俺の目の前には天井があった。

少しずつ、薄れる意識の中でみんながガヤガヤとざわめいているのが聞こえた。