俺はなにやってんだ・・・。

いくらテンパっていたとはいえ、前転で神聖な道場を転げ回り。

「なんでやメーン」と「ごメーンちゃい」って・・・

なんて事をしてしまったんだ。

もう道場に戻ることなんて絶対にできない。

自分で自分の進むべき一本しかないつり橋を叩き落としたようなものだ。

それも修繕不可能なくらいズタズタに。

俺は落ち込み頭を抱えた。

落ち込み、座り込んでいる俺の肩を誰かがポンポンと叩いた。

「右近君さっきのなに?」

尋が追いかけてきてくれたのだった。

俺は道場に戻りたかったが、中々戻る事ができず、テンパってあんな奇行に及んでしまった事を伝えた。

尋は笑いながら「普通に入ってくればいいのに」と言って俺の手を引いてくれた。

尋の手は温かく、尋からはあいかわずのいい香りがした。

尋に手を引かれ、幸せ一杯の俺の方を振り向き尋が言った。

「でもさ・・」



「なんでやメーンとごメーンちゃいはひどいよ。」

・・・

・・・

「ですよね。」