ついた先は、遊園地だった。

男と二人遊園地・・・

まじかよ・・・

しょうがないから付きやってやろうとは思っていたが、遊園地とは聞いてない。

今まで親としか、来た事がない遊園地。

初めて遊園地に来る時は彼女と、なんて心の中で決めていた。

それなのに、あろうことか、熱血ウザ爽キャラの寺門と一緒に来る事になるなんて。

「・・・帰るわ」

「え!ちょ・・ちょっと待ってよ!」

引きとめようと必死な寺門、それを振りほどこうともがく俺。

激しく抵抗する俺の耳に飛びこんできたのは甘い天使の美声だった。

「え・・田中君帰っちゃうの?」

「右近君帰っちゃうんだー。」

残念な声そうな声をあげる、二人の美女。

そう。

尋と咲美だった。

私服の二人は周囲の男の視線を一斉に集めるほど可愛く、俺は地獄から一転して天国へ来たような気分だった。

「何いってるの?」

「行くよ、行くにいきまってんじゃん」

俺は本当に単純な男だ。