次の日は、ゆっくり昼ごろまで眠り、準備をして、約束の時間の一時間前には家を出た。

少し早く出すぎたので遠回りをして、ランニングがてら向かう事にした。

なんだか最近はアブラムの特訓や、寺門の特訓のせいもあってか身体を動かしていないと調子がでない。

時計を見ると、いつの間にか約束の時間の10分ほど前だったので、急いで河川敷へと向かった。

河川敷につくと、そこには私服を着た寺門が立っていた。

「おーーーーーい!」

さわやかに手を振る、寺門。

最初はさわやかで好印象だったが、見慣れてくるとなんだか少しうざい。

「今日は一体何するの?特訓は休みでしょ?」

俺がそう質問すると、寺門はニヤリと意味ありげな笑みを浮かべた。

「息抜きだよ、息抜き!」

「さぁ行こう!」

こんな疲れる男と、息抜きになるのか。

なんだか、やたらハイテンションでいつもよりうざさに磨きがかかった寺門に、せっかくここまできたのだからと、渋々ついていくことにした。