母の手帳

なんで?

ゲームオーバーって何?
あたし犯されたんだよ?



「だって、早く帰ってこなかったでしょぉ?」



お母さんの笑顔が怖い。




「私ね、あなたが生まれた時本当に嬉しかったわ。
あなたが大好きであなたの為ならなんでも出来るって思ってた。

でもあなたは違ったわ。

小さかったあなたは覚えてないと思うけど、あなたはお父さんに良く懐いてた。

お父さんお父さんお父さん、私のことなんて知らん顔。

あ、誤解しないで。別にそれに嫉妬してた訳じゃないのよ?

むしろ私はあなたに相応しいお父さんがどうか私はお父さんを観察したわ。
でもお父さんはあなたのお父さんでいる資格なんてなかった。
浮気、してたのよ。

あなたのお父さんでいる価値がないのだから迷わず殺したわ。

私、何か間違ってるかしら?」


「…っ」


吐きそうだった。
嗚咽を押さえて疼くまる。

お母さんがお父さんを殺した?

もう何がなんだか分からない。

もう何も聞きたくない。

お母さんはそんなあたしを見てもなお話を続けた。