母の手帳

それから柚木君と別れて、学校へ着いてもあたしの頭の中はお母さんの手帳のことばかりで。



早く帰らなきゃ早く早く早く早く!
いてもたってもいられない。

「奈津子ー」

「……」

「奈津子?」

「あ、ごめん…っ」




ずっと上の空のまま学校が終わって帰ろうとした。
なのに……………。