入学2日目。
まだ慣れない教室に入る
あの男は自分の席にいた
昨日悪いことをしたなぁって反省していた
今日は素直になってしっかり謝ろう
あたしは自分の席に座り後ろから人差し指で
背中をツンツンとした。
…反応なし
やっぱり怒ってるよね
でももう一度同じことをした
「う~ん…」
と声を出すこの男
まさか寝てるの?
だからうつぶせ状態なんだ…
「おぉ~おあよっ」
目を覚ましあたしに笑顔で普通に挨拶。
あれっ?怒ってない?
でもちゃんと謝ろう
「昨日はごめん。ひどいことゆって…」
あたしは少し頭を下げて謝る
すると
あたしの頭に手がのり優しく撫でられた
「今日はやけに素直じゃん♪別に怒ってねぇよ!
あの時の子、もしかしたらお前なんじゃねぇかな
って思ったけど違うみたいだったから
また捜してみるわ。昨日は強引に連れてったりして
ごめんな」
「そのことだけどね実はその子って…」
「ダチに呼ばれてるから行くわ」
あたしが言い終わる前に話を変え
教室から出て行った
…待ってよ
「やっぱり怒ってるんじゃん」
あたしは一人そう呟いた
