いつもの特等席に座れた私たちは弁当を広げて食べ始めた


「はい桜」


「ありがと~」


拓斗はあたしに弁当と箸を渡した


パクパクと食べ始めるあたしを見ながら拓斗はニコニコしている


「これ美味しいね♪」


「俺も食べたいなぁ~」


満面の笑みであたしに言ってくる拓斗


口を開けながら何かを待っている


もしかして…


あーんですか??


……無理


拓斗の目は期待に満ちている


「いけー桜!!」


奈々め!楽しみやがって!!!


「奈々俺にも!!あ~ん!」


「い・や・だ!」


光太君…どんまい


「桜早くしてよ!!」


「…はいはい」


ゆっくりと拓斗の口におかずを持って行く