Sweet・Sweet・Sweet

グイグイと拓斗の腕を引っ張って教室を出た


「どうした?」


「…別に」


さっさと学校出ようよ!!


そしたらこんな不安な気持ちになることないしね!!


「いいから早く帰ろ、キャッ!!」


急に拓斗に腕を引っ張られあっという間に腕の中


「桜…なんか泣きそうな顔してる」


「…そんなこと…ない…もん…」


拓斗に知られたくなくて俯いた


「ほら」


知らない間に涙が出てた


こんな事毎日あるじゃん!!


こんな事で泣いたら迷惑かかっちゃうよ


必死に涙を止めようとするがなかなか止まらない


逆にどんどん溢れてくる


その涙を拓斗は優しく拭いてくれる


「……ごめんね…もう大丈夫…」


離れようと胸を押したがビクともしない


「たく…と?」


さっきよりも強い力で抱きしめられる