紅龍 ―3―




「は?」



まぁ、案の定の龍の反応はちょっと不機嫌気味だったんだけど。



けれど今はそんなの気にできない私は心臓あたりを手で押さえながら「帰るっ!!」ともう一度。



「お前どうした?」


「帰るっ。」


もう一度。


「急にそれだけ言っても分かんねぇよ。」


「帰るっ。」


もう一度。


「…なんなんだよお前。」


「かーえーるーっ!!」


もう一度。


「蛙?」


「…」


「突っ込めよ。俺が酷い。」


龍はそう言って苦笑いをした。


「っ!!」


そしてそれがまたなぜか私のドキドキを悪化させて。

…やばいんじゃないだろうか。


このドキドキっ!!


もしかしたら私は今日死ぬのかもっ!!



…と思わずにはいられない。


だからもう早く私は帰りたくて。



帰りたくて、帰りたくて、帰りたくて。



もがいて、もがいて、もがいて。



やっとのこと龍の腕から抜け出す。



「おいっ。」



そして走り出していた。