あーちゃん~最初で最後のニューハーフ~

 「・・・あーちゃん?ちょっと聞いてる?」

さーちゃんが私の目の前で手を振っている。

私は、にこっと笑った。

「もう~!これからどうするの?って聞いたの!」

「・・・とりあえず籍を作らないと。何も出来ない。」

「それって大丈夫なの?」

「さあ。まあ、まず紹介されたこの人に会おうと思う。」

私は、写真をさーちゃんに見せる。

「誰?」

「私のような人の間では有名人らしいよ。」

「ふ~ん・・・。会う日が決まったら教えて。一緒に行くわ。」

「え?」

私は、驚いた。