幼馴染みの初恋

白夜は志紀鮫に勇気を貰ったような気分になった、今まで色々な人に迷惑をかけた、自分を見失いユイに意地を張ったり、正直になれなかった自分。
「ユイ…待ってろよ」
志紀鮫と話していて時間もだいぶ遅い、この時間ならユイは家にいる、だから白夜はユイの家に急いで向かっている、ユイにフラれる事になってもいい。
ただ…気持ちを伝えるだけだ。
「でも…アイツまだ怒ってたら…」
白夜の身体から血の気が引いていく…
「前に怒らせた時は一週間雑用させられたからなぁ…」
白夜は首の左右に振る、嫌な方には考えなくしていた。
「今日は犬の遠吠えが凄いな。そんな事より、急いでユイの家に行かないと。」
白夜はさっきより早く走ってユイの家を目指す。ドキドキした気持ちと焦る気持ちをいっぱいにしながら。

「ユイちゃん、待ってよ〜」ハヤテとユイは白夜が志紀鮫が話しをしている頃街の方に近付いている。街には衣占がいる公園がある。もし衣占に逢ったら、ユイを守りながらやらなきゃならないからハヤテは少し必至だった。
「ハヤテは先に帰ればいいぢゃない?」
ユイは足を止めて後ろについてくるハヤテに振り向く。
「ハクに任されたにゃん〜♪」
ハヤテは少しユイの圧迫感に押され気味になる。
「白夜より強い私の命令!ハヤテは帰って!」
今まで来た道を指さしてユイはハヤテに帰れと何度も行っている
「ダメにゃんよぉ〜…」
ユイはイライラしながらハヤテの耳を引っ張って耳元で大声を出す。
「何でダメなの?」
ハヤテはジンジンする耳を擦りながらユイを見る
「危ないにゃんよぉ…」
ユイはハヤテの言葉を聞かずに勝手にしろといった感じで方向を変えて歩き出す
コツ……
コツ……

ドンっ…
ユイは不注意で人にぶつかる
「いたたっ…あっ、ゴメンなさい」
ユイが謝りながらその人を見ると衣占だった。
「あんた、朝にもいた奴だ」衣占は気持ち悪い笑い方をしながらユイの両手を掴む「運命出会いだね〜ぐっふふ…ちゅ〜ちゅ〜」
嫌がるユイに無理矢理衣占はキスしよとしている
「あーもうっ!えいっ!」ユイは両足を揃えて衣占の股間にキックをする、衣占は痛がりその場に倒れ込む

ドサッ…
その隙にユイはハヤテの後ろに隠れる
「アイツ何よ?」