プルルルッ…
朝はこの電話から始まる。寝ぼけた声で電話に出る…
「もしもし?」
電話の相手は母だ母の名前は香絵(かえ)仕事で海外に行く事がある。
「なんだよ?」俺は寝起きは機嫌が悪い。だが母親はそんな事気にしてはいないようだ。「ちゃんと食べてる?風邪わ?」
聞いくる事はいつも同じだ。もう耳にタコ…
「うん…学校あるから。切るよ」まだ何か言っていたが関係ない」
俺の名前は柳白夜(やなぎはくや)高校二年で何処にでもいる人間だ。皆からはハクって呼ばれてる…あっ。一人だけ俺を白夜って呼ぶ奴がいる、その話しはまた後で。俺は今一人暮らし中。部屋は狭くもないし広くもない。
昔は幼馴染みの家に世話にっていた。幼馴染みは女なんだけど。その家に預けられていた。親が海外に行ってばかりだからな。とりあえず大人になりその幼馴染みも女だからと言う事で今に至るんだけど…はぁ…せっかくの一人暮らしなんだけど隣が幼馴染みの家…これぢゃ昔と一緒なんだよな。
と、ブツブツ言いながら制服に着替えていると…
ジリジリ…と目覚まし時計が鳴る。
「やばっ…また来る。」
ドンドンっ…「白夜!こらっっ〜早くてこいっ」
そっ!この馬鹿でかい声の主が俺を白夜と呼ぶ奴そして幼馴染みだ。成績優秀で美人って学校では人気らしいけど俺からしたらただの怪力女
白夜は疲れた顔しながら玄関のドアを開ける…
がちゃ。その時。ドーンっ!
鈍い音がする…
「お前なぁ〜いきなり何すんだ?」

「えへへっ〜なかなか出てこないから…これで突入しようとした」
ありえるか?皆?出てこないだけで巨大ハンマーでドア壊すんだぜ?
怪力女ってのは正しいだろ?
「あんた?誰に話してんの?打ち所悪かったかなぁ」
「いや…なんでもない…」
「あっ、お前名前ユイだよな?」
ユイは本当に心配になったのか頭を確かめる。
「私は冴原ユイ(さえはらゆい)!あんたの幼馴染みで美人で優等生!わかった?」自分で言うなよな…
と思いながら口に出せない自分。あー損な性格。
そして二人は学校へと歩きだす
校門が見え始めた頃に白夜が子供の時の話しを思い出す。
「そーえばさぁ…」
白夜の見つめる先には一本杉の大きな木があった…
「俺さぁお前連れて俺一人であの木登って足滑らして落ちたぢゃん?
二人はその木の前で立ち止まる。