怜「どうだ?雅明」


雅明は首をキョロキョロさせて辺りを伺う。


雅「大丈夫…みたい。気配は感じないよ」


怜「うっし」


俺達は校舎内に入った。


雅「なんか空気が重いね…。それになんか古い校舎みたいだね」


校舎内は結構古く、雅明が言う様に空気が重いと感じた。


怜「だな。それにしても…本当に俺達以外に参加者なんか居んのか?」


まだそんなに探索したわけではないが、それにしたって人の気配がなさ過ぎる。

雅「んー…どうなんだろ」

怜「まぁ、会わなくても別に構わねぇけどな」


雅「でも、味方は居た方が良くない?」


怜「んー…まぁ、まずは文太を見つける事と鬼から逃げるのが最優先だな」

雅「だね。…あっ、ここなんてどうかな?」


「隠れるのに」と雅明が指差す教室は“美術室”と書かれたプレートが掲げられている教室。


怜「美術室か…。確かに隠れやすいかもな」


雅「でしょ?」


怜「んじゃっ、行ってみるか」


雅「うん」


カラカラカラ…


俺達は静かに教室の扉を開けた。