隠れ鬼ごっこ

雅「…そんな事ないよ。あの状況で……逃げないでって言う方が無理な話だろうし。
僕は“逃げて”って言ったから…。
それに……。僕もちゃんと皆に話せば良かったんだ。怜にだけじゃなく……。僕だって、やるって言ったし、責任はあるよ。だから、大丈夫。皆で生き残ろうよ」


雅明が優しく言った。


昴「そう…だよな。怜の言う通りだよな…。ゴメンな、雅明。逃げたりして……」


昴が頭を下げた。


拓「俺も…ついパニックになって……。逃げたし、ひでぇ事言った……。雅明、文太。本当にゴメン……」

拓海は俺の言葉に冷静さを取り戻した様で2人に謝った。


雅「ううん。大丈夫だよ、拓海。気にしないで」


雅明は優しく笑った。


でも、文太の表情は暗いままだ。


文「いや…本当に悪いのは俺だし。いくら皆に責任があるって言っても……。やっぱり俺のせいだから。だから……謝る必要なんかないよ」


相当責任を感じているようだ。


文太は普段あんな感じだが人一倍責任感が強い。


昔からの付き合いだから分かる。


俺はその中、背伸びをしながら言った。


怜「生き残れば関係ねぇよ。俺達が力を合わせれば大丈夫だ。まっ、他にも参加者居るようだし…なんとかなんだろ」


俺はあえて明るく言った。

文「怜……」


雅「そうだよ!頑張ろ!」

拓「そうだな…。こんな所で死ぬなんてゴメンだもんな」


昴「確かになんとかなるような気がしてきた。頑張ろうぜ」


怜「あぁ。あんなピエロの玩具にさられたらたまんねぇもんな。絶対…皆で生き残るぞ」


俺の言葉に皆は頷いた。


こうして、恐ろしいゲームは始まった。