ピ「じゃあ、ルールを説明するよ♪

隠れながらする鬼ごっこけど、基本は普通の鬼ごっこだよ。

普通に捕まえられたら負けで鬼は一度“君たち”を見たら捕まえるか見失うかまでしつこく追いかけてくるからねっ♪

あぁ、そうそう。鬼は一人だけどとても足が早いから気をつけてねっ♪

半日、逃げ切れたら君達の勝ちだよ♪

逃げるためだったら…何をしても構わないよ♪

そう……なんでも、ね…

あと……一度始めたらゲームが終わるまで逃げられない……それだけだよ♪」


ピエロは楽しそうに説明した。


拓「逃げられないって……ふざけんなっつってんだろ!誰が―――」


拓海がそう言った瞬間、ピエロは消えた。


そう思った瞬間、拓海の目の前まで来ていた。


拓「なっ…!」


ピ「……聞こえなかったのかな?言ったよね?

“一度始めたらゲームが終わるまで逃げられない”

って。なんなら…“脱落”にするよ?
まぁ……さっさと死にたいならの話だけど…」


ピエロは拓海の胸ぐらを掴みながら言った。


その顔にはさっきまでのヘラヘラした笑いはなく、狂気に満ち溢れていた。


拓「つっ……」


流石の拓海も恐怖を覚えた様だ。


ピ「…なぁーんてね。ちょっとした冗談だよ〜」


ピエロはそう言ってパッと拓海から手を離した。


さっきまでのヘラヘラした顔に戻った。


ピ「でも、参加しないと死ぬってのは本当だけどねっ。で、どうするー?ここで参加せずに死ぬ?それともゲームをする?」


ピエロは笑顔で聞いてきた。


この状況を楽しんでいるようだ。


(この野郎…)


俺は覚悟を決めた。


怜「…分かった」


文「怜!?」


皆は驚いている。


怜「仕方がないだろ。逃げられないんなら…やるしかない」


俺はピエロを見ながら言った。