俺は自分が筋肉質になったらと考えてノートに書いていった。



もしも、俺が筋肉質ならば……


自分が考えた事だから、確かではない。

しかし、俺はかなりイケメンになるように思える。


本々、顔はいい方だ。

しかし、キツメの顔の癖に貧弱な体だからアンバランスで不格好に見えていた。


しかし、筋肉質になった俺は貧弱ではない!

俺の顔によく合う立派な体を手に入れた俺は無敵だ!



もしかしたら、学年一カッコイイと言われている高島恵太(たかしまけいた)よりイケてるかもしれない……。



俺の妄想は止まらず、「もしもノート」には筋肉質になってイケメンになった俺の薔薇色の人生が次々と書かれていった。



そして、俺は気付いた。

例え、自分の空想の中だけでも願いが全て叶う喜びに。