「...今更、嘘なんて言ったら許さないよ」 「嘘なわけ、...」 緩く触れ合った唇に 外に比べて、 クーラーが効いているはずなのにも関わらず、体中の血が沸騰した気がした。 「...俺、しぃより大分年上だよ?」 「...だからっ?」 「大人だから、しぃを我慢させちゃうこともきっとあるよ?」 「...我慢できるよ、もう子供じゃないもん...っ」 「――俺のが絶対、しぃのこと好きだと思うけど それでも、い?」 ―――こんなの卑怯だ。 涙が、止まってくれないじゃない。 .