鬼殺し

仕方なく仁史は元いた位置にまで戻り、部屋の隅々へと視線を這わせた。

入り口に近い天井の端に親指一つぶん程の僅かな隙間が見えていた。

その先に監視者がいるような気がした。

ふと、くっきりとひらかれた目が覗き込んでくる……そんな想像が浮かんだ。


「仁史、悪い」

ふと冬耶が声をかけてきた。