鬼殺し

涼子に抱きつかれていた?

涼子が、抱きつかれていたのではなく?

他に男がいるような素振りも、不振な所もなかった。涼子は今まで自分の事を愛していると信じていた。


「誰だよ……ここにそいつがいるんだろ?」

仁史は重い意識の中、響を睨み付けながら立ち上がった。

そんな仁史を気に止める様子もなく、響は相変わらず視線を流している。

「言えよ!誰だよ、そいつ」

響はすっと右手を持ち上げて目の前の男を指差した。