夏の恋


どれくらい見ていたのか分からなかった。



完全に思考停止状態。




『はるか?
もう満足した??』




「あっ…
う…うん。」



『じゃあ…そろそろ行こうか。』



「そう…だね…。」




当たり前のように私の手を取ると出口へ向かい駐車場まで来ると、車に乗り込んだ。




『久々に水族館来たけど楽しかったな。』



「そ…そうだね…。ペンギンかわいかったし…ね。」




やだ…。


まともに会話ができないや…。



『はるか??
どうしたの??
つまんなかった??』






「えっ…?
…そんなことないよっ!!すごく楽しかった!」




『あぁ…
お土産買ってほしかった??』





「ち…違うよ…ただ…」





『ただ…?』



顔を覗き込まれる。



目が合ったけど、何でもないと首を振った…。




『はるか…
言いたいことあるなら言ってみな…。』



会った中では見せなかった困り顔…