夏の恋



『良く見えるだろ…??』


頭の後ろから声がした。



えっ…?




振り返ると…


峻介の胸の辺りが視界に入った。





…!!!





私を後ろから抱きしめるような形で立っていた。



「ちょっ…!!
峻介…!?」





『この方が、周りの人だかりからはるかを守れるだろ??』




耳元で喋れるとゾクゾクしちゃう…




「そっ…そっか…
峻介は…優しい…ね。」




パニクる頭から出た言葉はこれが精一杯。



それ以上何も言えなくてただじっとしてるだけ。


大好きなペンギンすら上の空で見ていた。