「悠斗それは諦めなかったってことだよな」


怜夜さんは若干ひきぎみで兄貴に聞く




「あぁ」


「そうか…。それで相手はなんて?」


「『うちの娘をもらわないんだったら会社ごと潰しますよ。それに玲奈ちゃんになにかしろする』そう言ってきたそうだ」



気が狂いそうになった。



「兄貴、俺は…」


もうどうすればいいのかわからなくなった。



玲奈とお揃いの時計を握りしめ



ただただ怒りをたえていた。



「海斗、お前がどうとかだけで済む問題じゃない。それに親父もお袋も誰もが玲奈ちゃんを失いたくない。だからこそみんなで守るんだ。会社と玲奈ちゃんをな」



「兄貴…」



「あんな可愛い妹を手放すほど俺はバカじゃないしそれに俺のこと玲奈ちゃん大好きだしな」


「「お前はバカか!!」」



さっきはカッコイイこと言って



少しは尊敬したのにすっかりいつもの兄貴に戻った。



これは兄貴なりの優しさだってわかってる。



だから兄貴ありがとうな!