もう4時を過ぎた。
僕はまだ隠れている。



(逃げたい…逃げたいのは現実からだろ)



隠れながら僕は一人暗闇の中今の現状をボンヤリ考えた。



(本当は見付けて欲しいんだ…寂しいんだよ…"ユカ"…)



ユカ…。
昔の僕の恋人だった人。



(ユカ…僕を…僕を見付けてよ…)



ガタンッ



風呂場から音がした。



(あぁ…ユカ…見付けてくれるんだね…)



ギャニニャギャャ!



飼い猫がおかしな声をあげてのた打っているのが見える。



(ユカ…僕はここだよ…早く…早く見付けてユカ…)