「ピーチ味、いる?」

「いる!」

「はは、好きだねえ。」



私は佐藤くんの手から飴をもらい、口に入れた。


うん、今日も私好みのピーチ味。



「そういえば、なんで佐藤くんって地上に降りないの?」


そう聞くと一瞬、表情が固まった気がしたが

すぐに柔らかい笑顔になって


「んー、いつか降りると思うよ。」


いつかって、いつなんだろう?

と言うか授業とかどうなっているんだろう。

て、テストもここで?


そんなことを悶々と考えていると


「はは、すごく難しい顔してる」

なんて笑われた。